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土台に目を向けなければ
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昨日引用した著書『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』は、こんな1文から始まります。
「人間が幸福に生きていくうえで、もっとも大切なもの――それは安定した愛着である。」
わたしたち親は、とかく目の前の成績や、何ができてどの試験に落ちて・・といったわかりやすい結果に左右されやすい。でも、本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に大切なのは
「愛着」です。
人生の土台。
木の根っこ。
森林の土壌。
目に見えないものを軽視してきた時代に、サヨナラを言うときが来ています。スマホをいじりながら「学校の勉強なんて要らないよね~」と豪語している母親がいました。わたしはそれを聞き、こう思いました。学校の勉強に猛烈に立ち向かった、先人たちの苦労と努力に気付いていないから、こんな発言ができるのでしょうね、と。あなた、今スマホにどれだけ恩恵を受けているかわかっているの?と。
目に見えないものこそ、かけがえのないものなのに。
愛着も同じ。目に見えない。でも、愛着は人生の土台をつくる。
このことに気付いて行動に移せたら、子どもの未来が、お母さん自身が、そして家庭の中がキラキラしてくるはずです。対人関係・仕事のしかた・夫婦関係・親子関係・人生に対する姿勢までが、愛着スタイルと深く関係しているからです。
あなたがもしも、ご自身のことをもっと知りたいと考えているなら、860円でこの本を買って読んでください。まるで自分のことだと感じるページが見つかるかもしれません。少し脱線しますが、本というのは良い物で、誰かに直接言われると反抗したくなるような事実も、どこのだれだかわからない人が(でもスゴイ人が!笑)言っている言葉だと、スーッと受け入れられることがあります。また、偏った経験値ではなくて、信頼できるデータをもとに示された一般論であると「そうなのか」と飲み込むしかない、という面もあります。
この本は、2011年に発行されてから2015年までに19刷もの増版がされているものです。〈愛着スタイル診断テスト〉なるものも付いています!(光文社の営業みたいになってますね、わたし(笑))
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愛についてとことん考えた
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わたしが、なぜここまで熱く「愛情」だの「愛着」だの「アタッチメント」だ「絆」だ、とお話しているかと言うと、
「愛についてとことん考えた苦しい時期」があったからです。
・愛しているはずなのに伝わっていない愛がある。
・愛されていることを感じにくい子もいる。
・そもそも、うまく愛せない親もいる。
・親が自分だって愛されたいという思いを無意識に引きずっている。
・だから、子どもを愛する余裕がない。
・そんな中で子どもはどうやって自己愛を持って生きればいいのか。
・何を基準に愛されていると言えるんだろうか。
・または、何をすれば愛する気持ちが伝わるのだろうか。
・愛しているという気持ちだけではダメみたいだ。
・結局、愛って、他人(子ども)を守るためなら自分を壊してもいいと思える行動ではないか。。。←アンパンパンがこれね!だから人気!!
親子間の愛着形成や絆を結ぶって、なんなのでしょうか?
あなたは今、自信をもって「親子の間にアタッチメントができている」と言えますか。また、それは、なぜですか?
考えてみると、とてもとても難しい問いです。
そして、これだけは言いたい。
【宿題や習い事よりも先に、親が考えておきたい問いです】と。
つづく