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マルトリートメントからの脱却
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➀マルトリートメント(不適切な養育)によって傷つくのは心(脳)であることが、科学的に論証されている。
➁子どもに首をかしげたくなるような言動が現れた場合や第3者から忠告やアドバイスを受けた場合に、それをどれだけ受け入れられる親であるかが、子どもの今後を大きく左右する。
このことを飲み込んだ上で、最も簡単で最も重要なお話をしていきたいと思います。
まず、マルトリートメント(不適切な養育)によって、子どもが心を痛めたとき、回復する余地はあるのか?です。暴力的である、いじめをする、学校に行きたがらない、ストレス耐性が弱い、夜尿を繰り返す、表情が乏しいなど、いろんな現象が起きるなか、その状態から脱却することは可能でしょうか。
答えは「イエス」です。
専門機関等に親子ともに通ったりカウンセリングを受けながら、努力しただけの分は、良い方向に向かうと言っていいでしょう。ただ、言っておきますが、親がそれまで気付かなかった、もしくは気付いていても放置していたなど、何らかの理由で子どもの訴えを直視してこなかった時間の長さに比例して、脱却するのにエネルギーを要すること。これは間違いないだろうと思います。
そこで、どうしても外せないワードがあります。
日本では「愛着」と言ってきましたが、最近では「アタッチメント」というふうにカタカナ表記もされるようになってきた言葉(考え方)です。養育者との間に築かれる「強いつながりや絆」を意味します。
全ての人生の基盤を作っている、乳幼児期に育てたい大切な部分です。
この「アタッチメント」がうまく形成されていないと、不適切な言動やその人自身の生きにくさにつながってしまうと言われ、さまざまな動物実験などを通して、アタッチメントと生きやすさとのつながりが、科学によって裏付けられています。
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愛情と寿命
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ウサギは寂しいと死んでしまうなんて話を聞いたことがあるかもしれません。実は、これ、ニンゲンにもあてはまります。
いくら他の養育環境(住環境や食事など)が整っていたとしても、賭けられた愛情の程度によって寿命が短くなるとか病気になりやすいといった研究結果が出ています。
子どもと親(養育者)の深くて揺らがないアタッチメントこそ、人生を生き抜くためになくてはならないものです。
そんなの知ってたわ、という方もいらっしゃるでしょう。感覚的にわかっているという方もいるかもしれません。それでもわたしは不安です。
ちゃんと愛情が伝わっているのだろうか?わたしと子どもはきちんとした絆で結ばれているだろうか?どれだけの強さだろうか?と。
そこでわたしは、我が子にこんなクイズを出します。
わたし
「さて問題です!お母さんは〇〇ちゃんのことが好きでしょうか?」
子ども
「すきーーー!!」
わたし
「ブッブー!!正解は・・・だーいすき!!でした~~!!」って(笑)
先日長女にこれをやったら「ねえ、もっと難しい問題出してよォ!」と言われました(笑)反面、こちらとしてはとても安心しました。愛情や絆は見えない。見えないものこそ大切で、見えないから怖くもなります。それから、見えないだけに忘れがちにもなります。
だったら「見える化」してしまえ。
見えない愛情を見えるようにするーこれが、とっても大事なんです!
続きは、また明日!