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いいねぇ~うらやましいよ
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我が家の娘は、幼稚園の朝の支度を自分でします。8時に間に合うように、時計を気にしながらお箸やコップをリュックに入れて、パジャマをたたみ、着替えをして出かけます。
帰って来てからの片づけも、ほとんど自分でやっています。年少の最初の日から、そういうことになっています。
上靴洗いも自分たちで最初から最後までやります。上靴が乾いたら取り込むのも、基本的に子どもがやります。
それが当たり前になっています。なぜなら、自分のことだからです。できるだけ、自分で自分のお世話をするようにしています。
最近は、自分のタンスに自分の洋服をしまうことも「当たり前」の1つにしつつあります。移行期です。
こんなことを言うと「ちゃんとやってくれて、いいねぇ~」と言われます。もしかしたら「厳しい」と思う方もいるかもしれません。これが正解かどうかは別として、我が家のルールはそうなっています。
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4才のお味噌汁
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わたしが、どうしてこんなに自分のことを自分でするように促すのか?それには、ある理由があります。
まだ学生の頃だったかもしれません。わたしは、ある女の子の話を知りました。その女の子の母親は、余命数ヶ月の難病でした。天国へ行く前に、まだ幼い我が子にお味噌汁のつくり方を教えたそうです。この世を去った母の思いを継ぐように、その娘は4才という小ささで毎日父親と自分の分のお味噌汁をつくっているのです。しかも、かつを節を削るところから。毎日です。
その姿からは、悲しみは感じられず、むしろ「わたしたちは今日も強く生きるんだ」という強さが感じられました。
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できる。もっと、できる。
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今年も出生数が発表されました。過去最低の92万人でしたね。
わたし思うんですが・・・社会全体として、子どもの数が減れば減るほど、子どもが子どもとしていられる時間が長くなっているように感じられます。面倒を見てくれる空気、チヤホヤされる空気、大人に大人社会を任せておける空気。あくまで空気ですよ。たとえば、4人の祖父母で一人の孫、みたいな空気です。そういう日本の空気が、子どもをずっと子どもでいていいという感覚にさせているような気がしてならないんですね。
もっと昔の日本って違ったでしょう?貧しい国や子だくさんの家庭も違いますよね、否応なしに大人にならないと生きてはいけません。
例えば、もしも7人子どもがいたら?外でジャンパー脱ぎ捨てといて、拾ってくれるお母さんなんていませんよね。7枚もジャンパー持てないから(笑)風で飛ばされるから腰に巻き付けとこう、とか、石で重石にしとこう、とかそれなりに自分のお世話を自分でするようにしていたと思うんです。
そうなると、やはり自然に、子どもが子どもでいられた時間ってもっと短かかったのではないか、と推測できませんか。
でも、だから、子どもって本当はもっと自立していいと思うんですよ。そこに愛と信頼関係があれば、もっと子どもにやらせていいし、やらせたほうがいいと思います。本当はできますよ。4才でも、お味噌汁をつくれるんですから。