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裏バイトとユーチューバー

 

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将来の夢にユーチューバー

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小学生の将来の夢でランクインしても、もはや驚かなくなった職業に「ユーチューバー」があります。 

身近でお金持ちで楽しそう。そりゃ、人気が出て当然の職業。頷けます。

 

日本でトップのユーチューバー・ヒカキンさん。

彼をクローズアップしたテレビ番組と記事を読みました。人知れず努力しているのだと知り感銘を受けました。

 

子どもたちは、何を思い、ユーチューバーを夢見るのでしょうか? おそらくそこに「楽して億万長者」という幻想を見ているからではないかと思います。

 

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裏バイトサイト

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犯罪と知りながら、それを仕事として仲間を集める裏サイトがあるようです。「1日20万円可能」「月200万~300万」など高い報酬をチラつかせて「簡単な仕事」「だれでもできます」などと謳います。

なんとなく、その甘い蜜に誘われて応募してしまう若者と、ユーチューバ―に憧れる子どもたちと通じるものを感じませんか?

 

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池上彰さんの言葉

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わかりやすく時事問題を解説してくれる池上彰さんという方がいますね。専門的なニュースでもわかりやすく時事問題を伝えたいと思うようになった発端が、NHKの「週刊子どもニュース」という番組だったそうです。彼の著書にこんな内容の話が載っていました。

「ある人に、テレビに出ていない時間は何をしているんですか?と問われたので(冗談で)家でゆっくりしていますと答えたんです。そうしたら「それはいいですねえ」と本気にされました。そんな楽な仕事あるわけないじゃないですか。」こんなことが書かれていました。(ごめんなさい、手元にないので本文を抜粋できません。著署名は『学ぶとは何か』)

 

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「努力しなくても稼げる人がいるんだ」

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努力しなくても才能で何とかなる。

だから、ユーチューバーやってみたい(やれそうだ)!

努力しなくてもいけそうだし!

・・・と、まだ身の程知らずな小学生の脳みそを解剖したら、こんな感じになるのではないでしょうか?

 

一見するとおバカでノーテンキに見える芸能人が高額の給料をもらえることを知ったら、努力しなくても稼げる人がいるんだと思っても無理もないかもしれません。

 

ユーチューバーは、顔も出さなくていいし、家から出なくてもできる場合もあります。芸能人のように人目にさらされる必要もありません。どんなに良い職業だと思うでしょう。

 

さらに、裏バイト。誰にもできる手軽さと高額収入。もしも努力しなくても稼ぐことができるという感覚で生きてきたとしたら、それって裏バイトでもなんでもありませんよね。「そんなうまい話あるわけないでしょ」とは思わずに「みーつけた!やっぱり、こーゆーのあるんじゃないか!」と、自分だけが幸せを掴んだような錯覚に陥ることでしょう。

 

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才能を生かすのが努力

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努力しないで才能を開花させるのも無理な話です。才能は、努力しないと輝かないようになっています。言い方を変えれば、その人の才能が「こりゃ、たいした才能だね」と認められるまで、その人は「たいした努力」もしてきたということになります。

才能があるから、みんなのためになることがあるから、生まれてきたんです。それを生かすも殺すも「努力」なんだよと、子どもたちに教えていきたいものです。

 

この世に、意味のない人なんて、どこにもいません。