わたしは、有名な作品(映画や物語や昔ばなし)を、教育的に読み解くのが好きです。というより、有名で人気のある作品というのは、教育や心理とつながる部分が多いので、無意識にみなさんの心に染みていくから愛されるんだと思います。
前回のセミナーでも「千と千尋の神隠し」を、ある教育的視点から見ると面白いよ、というお話をさせてもらいました。(ご参加いただいた方、その後見られましたか?)
さて、今日は、言わずと知れた「シンデレラ」と「鶴の恩返し」。
シンデレラは、決して諦めませんでした。信じ続ける忍耐力と希望を持ち続ける心がなければ、フェアリーゴッドマザー(魔法使い)は現れなかったでしょう。彼女の人生は違うものになっていたに違いありません。シンデレラの信念が呼び起こした奇跡と言えます。
自分だけお城に行けない、そんな絶望の中でも、神様だけは彼女の心に宿っていた。一昨日お話した、神様が忍耐力をつけてくれる、そんなお話に通ずる部分が見えてきませんか?
続いて「鶴の恩返し」。鶴は男に「決して見てはいけません」と言いました。しかし、彼は見てしまった。信じて待つことができなかったのです。そう考えると、彼は鶴(女)に、どれだけ信じることができる人間かをジャッジされた、とも見れる作品ですね。
見えないところで努力しようとする人間の気持ち、見られないことが格好いいのだ、という人の気持ちを理解できるかどうかを判断するために、女は「見てはいけない」と言ったとも読めます。
というふうに見ると、ちょっとおもしろいでしょう?
わたしの専門は国語科で、得意分野は物語文です。大学の卒業論文では、原稿用紙に換算して300枚の論文を書きました。たった1つの物語についての論考です。ビックリでしょう?
今日の読み方は、少々飛躍して解釈している気もしますが(笑)こうして教育的に読む事もできるんですよ!
***
浜松は、みかんの季節になり、あちらこちらで無人販売のみかん棚が置かれています。100円。200円。
どうしてみんな、ド真面目に(笑)お金を入れていくんでしょう?海外ではありえない光景だそうです。ドラッグストアの店外陳列も、特に中国人にはカルチャーショックなのだそうですね。
わたしは「神様」についての本も読んだことがありますが、日本人には「お天道様」の感覚があるとのこと。「天国と地獄」だったり「氏神様」だったり。あるいは「壁に耳あり、障子に目あり」など。
このように、いつも自分を見ている自分をつくっておく、というのは、今やこれからの日本人のモラルを維持していくためにも大切なことなのではないでしょうか?
===============================「神様」はファンタジーです。
でも、信じていいことばかりなら「神様はいることにしてお」いてもいいと思いません?
わたしは、いまだに本物のサンタクロースはいる!トナカイは飛ぶ!と本気で思って生きている、おかしな大人です(笑)(このあたりが、子どもにウケる所以なのかもしれませんが(笑))
===============================