11月20日(火)でしたか、大阪市の教育施策をニュースで知りました。大阪市は政令指定都市のなかで、学力が最低なのだそうです。そこで、市長が打ち出した策は、具体的な数値目標を設定し、達成状況に応じて学校の教員の評価や報酬に反映させる、といった内容。つまり、子どもの点数=先生のボーナス&学校の予算、ということ。
賛否両論あると思います。
わたしが反対だろうことは、いつもお読みくださるみなさんならお察しくださるでしょう(笑)
いや、これやってみても面白いと思うんですよ。「お金で釣る」というと言い方は悪いですが、ご褒美は外発的動機付けと言って短期的なモチベーションにはなりますから、試験的な取組みとしては、おもしろいんじゃないかと思うんです。
ただ、でも、相対評価なのがおかしいかな、と。
市長さんが、いかに現場を知らない人かどうかがわかってしまいます。
というのも、学力って、学校の先生の力量の問題だけじゃないからね。
もっと具体的に話すと、学区によって学力にかなり差異があります。外国人が多い学区もあり、シングルマザーが多い学区もあり、夜のお仕事をされるママが多い学区もあり、大手企業の社宅の子どもが集まる学区もあり。
だから、学校同士を比べても仕方ない問題です。どうやっても上がらないかもしれないのに、先生のせいにされて給料下がるなんて。現場の先生がかわいそうすぎる。
だから、もしやるのなら、絶対評価にしてほしいと思います。個人内評価と言いかえても良いです。その学校の去年の学力と比べて、上がったか?下がったか?なら、まだうなずけるものがあります。
2002年度から、子どもたちの学校の成績は、相対評価ではなく絶対評価によってつけられるようになりました。
これは、例えば、クラス内で比べたときにその子を「優秀」と見るのではなく、学習指導要領に基づいた目標値に達した子どもを「優秀」とする方法です。だから、極端な話が、クラス全員がAを取ることも、システム的には可能です。
子どもだって、他の子と比べられるの嫌でしょう?それより、個人内評価といって、その子自身の伸びを認めた方が何倍もモチベーションになるのに。
それと同じように、学校間どうしの競争ではなくて、去年のその学校の成績と比べて伸びていたらいいのでは?と思ってしまいます。
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明日からは「神様」をテーマにお話したいと思います。
つづく